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信頼できるデータ市場の構造

信頼できるデータ市場の基礎と、cheqdのインフラストラクチャがそれをどのように実現するのかについて、深く掘り下げます。

このブログはシリーズの一部です。2回目のブログ「信頼できるデータ市場におけるcheqdの役割」はこちらからお読みいただけます。

端的に言うと、「信頼できるデータ市場」とは、データ所有の枠組み(パラダイム)がユーザー側に移り、プライバシーが保護されたデータ市場の中で信頼が検証可能で取引できる、消費者と企業双方のための展望のことです。¹

はじめに

辞書で「信頼」という言葉を調べると、最初の定義は通常、二者間の一般的な信頼に関するものですが、ほとんどの場合、次に資産管理に関する定義が登場します。 たとえば、米国は米国政府の「全面的な信用と信頼によって」支えられているという表現が該当します。 「信用(credit)」はラテン語のcredereに由来し、文字通り「信頼する」という意味です。信頼はより良い経済的成果を得るための基本であるとされており²、私たちは皆、日常生活の中で他者を信頼し、信頼できる行動でその信頼に応えています。 さらに、経済史家たちは貿易成長モデルの相対的な重要性とイノベーションを促進するための資本注入の重要性について議論しています。 しかし、文明の起源にさかのぼって考えると、信頼が協力的な行動を支えるという中心的な考え方については、多くの人が同意するでしょう。 しかし、市場における信頼の中心的な役割とは何でしょうか? そして、データが検証可能になると、どのように市場における信頼の役割が変化し、新たなデータ・パラダイムが形成されていくのでしょうか?

信頼の定義

哲学者は「信頼」の定義について重要なことを言っています。 信頼の理論的枠組みとして優勢なのは「人と人との信頼」であり、この種の信頼は一種の信用であるものの、単なる信用ではない、というのが大方の意見です³。むしろ、信頼には信用の他に「プラスアルファ」の要素が含まれます⁴。この定義は、現在のデータ市場における信頼に適用するには不十分であるとはいえ、信頼できるデータ市場にはこの定義が適用可能かどうかについては後述したいと思います。

このプラスアルファの要素というのは、通常、信頼者(つまり信頼する者)が、被信頼者が信頼されたことを実行する意思があるとなぜ信頼するべきなのかということに係るものです。 さらにこれは、信頼のもう1つの層、すなわち信頼者が、被信頼者の行動は「善意」の動機に基づいていると楽観しているか否かということによっても条件づけられます。 これは、信頼できるやり取りが取引関係(資産またはリスクの交換)を伴う場合に、市場という文脈でのインセンティブの整合性を最適化するために特に重要です。

これは、人はなぜ誰かを信頼すべきかという論理において実証されています。

T(x,y) = xはyを信頼する

R(x,y) = xはyを信用する

E(x,y) = xはyを信頼に足る「プラスアルファの要因」があると信じているべきである

W(x,y) = yは信頼されたことを実行する意思がある

M(x,y) = yは善意で行動する

すべてのxとyについて、 T(x,y) → [R(x,y) ∧ E(x,y) ∧ W(y) ∧ (T(x,y) → M(y))]

このことの意味は次の通りです。すべてのxとyについて、xがyを信頼するのは、xがyを信用し、yを信頼するためのプラスアルファの要因があると信じ、yに信頼されたことを実行する意思(xがyを信頼していることに依存しない)があるという場合のみです。そして、xがyを信頼する場合、xはyの行動の動機は善意であると信じています。 この論理は、yが当初信頼されていたことを実行する意思がない場合、および/またはyが「悪意」の動機を持って行動する場合に破綻します。

重要なのは、これらの関係を「信頼できる」ものとして確立するには、時間と反復が必要だということです。 「信頼されたやりとり」がうまく行われれば行われるほど、人はより安心して信頼を寄せることができます。それは、行動動機として「善意」を割り当てる可能性が高くなり、yに信頼された通りのことをする意思があることを一貫して示す行動履歴が認められるようになるためです。

このブログでは、冒頭で紹介した特定の信頼の条件が当初から検証可能になった場合、市場力学がどのように形成される可能性があるのか、その後、信頼が形成されるまでの時間が何を意味するのか、透明性、説明責任、信頼性の面でどのような結果がもたらされる可能性があるのかについて検討します。 次に、これがどのようにして「信頼できるデータ市場」を形成するのかを考えます。

市場における信頼の役割

信頼は、これまで常に市場にとって不可欠な要素でした。 したがって、なぜ信頼が市場で形成されたのか、そしてなぜ社会学者や人類学者が市場経済の出現を人間社会の組織における重大な変化として挙げているのかを解明する必要があります。

経済学者の観点では、市場は、商品の流通が個人的な関係に基づいていたシステムから、透明なルールによって管理されるシステムへ移行することとされています。 これらの規則は市場が効果的に機能するために必要ですが、取引が誠実に行われるようにし、市場規制の遵守を促進するためには信頼も不可欠です。 ルールそのものが、いまや、市場経済以前の社会契約や対人関係に取って代わる「共通の真実」を表すようになりました。⁵

主に、信頼があると、ルールに基づくフレームワークにおける日和見的行動のリスクは低減されます。 買い手と売り手がお互いに誠実に行動すると信頼できると、相互にメリットのある取引を行う可能性が高くなります。 上で説明したように、これらの「信頼できるやり取り」は、長い時間をかけて信頼の基盤を形成します。 したがって、信頼は、市場規則の遵守を促進する重要な存在で、市場が効率的に機能し、すべての参加者が公正に競争できることを保証するものです。 データに関しても、ルールのある市場で透明性と説明責任を促進するためには、信頼が不可欠です。 買い手と売り手がお互いを信頼し、取引において誠実で透明であれば、提供する商品やサービスに関する正確な情報が提供される可能性が高くなります。 これにより市場の透明性が促進され、すべての関係者が十分な情報に基づいた意思決定を行うために必要な情報にアクセスできるようになります。 さらに、信頼により自己規制が進み、行為主体性を促進することもできると、ヒックマンらは定義しています。

「意図性は戦略や計画を定義するものです。予測は時間性に関連しており、未来時制によって動機付けのガイド、目標を達成するための将来の行動の原動力を表します。自己規制は、自分の行動を監視および規制する個人的な行動パターンです。内省は、自分の行動の価値と意味を自己調査するものです。」⁶

そして、信頼によって支えられた行為主体性により、仲間から信頼されている企業や個人は、倫理基準や社会規範を遵守する可能性が高くなります。

これらの進歩が実現するためには、検証可能なデータによって、データの完全性と信頼性を確保し、公正な競争を促進し、不正のリスクを軽減し、透明性を高め、規制の施行を簡素化することで、時間と信頼できるやり取りによって定義される信頼(市場における現在の役割)の必要性が軽減される可能性があります。 現代のルールベースの市場の効率性と有効性、そして新しいユースケース、商業モデル、信頼の力学でイノベーションを起こす能力のための強力なツールとなります。

市場におけるデータ

データを称して、デジタル経済の「新しい石油」とはうまく言ったものです。 Chat GPTのようなイノベーションの原動力となり、さまざまな機械学習や推論技術から新しい知識と洞察を生み出し、多くの分野で効率を向上させていることからも、このことは以前にもまして明らかでしょう⁷。

しかし、ある種のデータ市場においてはユーザーが製品となっており、透明性がありません。 通常、消費者は自分のデータがどうなっているかを認識しておらず、自己主権型アイデンティティがなければデータの使用を制御することはできません⁸。研究者や学者が、「シャドーマーケット」⁹での合法的なデータ取引が進化していると説得力のある主張をしていますが、この「シャドーマーケット」(主体のデータを取引する仲介プラットフォーム)はデータ主体にではなく、データ管理者に利益をもたらしています。 これにより、消費者のデータ権利、想定される特権、プライバシーに対する高まる要望と、データに対する現在の市場の需要との間に、矛盾やインセンティブのずれが生じています。

cheqdでは、データ所有のパラダイムがユーザー側に移り、プライバシーが保護されたデータ市場において信頼の検証が可能な、消費者と企業双方にとっての構想¹⁰を、cheqdのインフラストラクチャで実現する「信頼できるデータ市場」と読んでいます。

cheqdのインフラストラクチャは、消費者のプライバシー保護と検証可能な情報の自己決定を提供します。 現在のデータ市場のパラダイムを逆転させ、既存のデータ経済を現在管理し、参加している企業に経済的優位性とイノベーションを提供することを目指します。 この種のデータ共有は、「発行者」(消費者データを所有、管理、収益化する企業)が進んで共有する場合、検証可能な情報を提供できます。cheqdの検証可能なデータ・レジストリとインフラストラクチャを通じて「保有者」(消費者、顧客、企業、またはサプライ チェーン内の物体)が共有することにより、市場参入障壁が低くなり、関係者の透明性が高まり、検証可能なデータも得られます。 そして重要なのは、新しい経済データモデルであり、その中ではデータパラダイム内で信頼が新しい特性、つまり検証可能性を持ち、新しい革新的なタイプのデータ市場の基盤が形成されます。

信頼ゲーム

これらのことをまとめる前に、データ市場モデルの経済理論において、検証可能なデータが何を解決できるのかに注目することが重要です。 経済理論では、一般的に「信頼ゲーム」と呼ばれる思考実験を通じてこれをモデル化します。「信頼ゲーム」では、本人対代理人のシナリオで、信頼の経済的特徴であるリスク、価値観の共有、犠牲、評判を観察します。 このゲームの核心は、合意を強制する契約が存在しない連続的な交換を伴うことです。 ゲームでは、そのほとんどのバリエーションで、対象に$Xを与えます。 被験者は匿名でペアになり、「送り手」か「受け手」の役割を割り当てられます。ステージ1: 送り手(信頼者)は、受け手(被信頼者)に、何も渡さないか、合計Yの中から任意の部分Xを渡します。 送り手がXを自分でキープした場合、実験の条件では合計金額が3倍になり、受け手には3倍の金額が渡されます。 ステージ2: 受け手(被信頼者)は、何も渡さないか、受け取ったお金の一部Yを送り手に返すことができます。 送り手から渡された金額は、相手側が「(自らのコストによって)リスクの高い行動に応じるだろう」という意図が推測されるため、「信頼の指標」と言われ、被信頼者によって信頼者に返される金額は、したがって信頼できるかどうかの指標になります¹¹。

図1.1 Bergらの信頼ゲームのゲームツリー。

重要なのは、「信頼ゲーム」が、長い時間繰り返されるやりとりを伴う協力関係の中で信頼がどのように発生するかをモデル化していることです。 信頼が前提とされ、獲得され、相互にやり取りされ、維持されなければならない市場力学の反復において、私たちは、取引の過程内で当事者がどのように行動し、そしてこれらの信頼できるやり取りの蓄積がどのように「信頼」を形成し、信用関係を生み出し、これらの行動が将来の協力にどう影響するかを見ることによってのみ、信頼を測ることができます。 同時に、市場参加者が今日どのように行動するかも、過去の協力行動によって決定されます。

信頼ゲームのモデルでは、長い時間をかけて繰り返されるやり取りが、それらのやり取りが信頼できる評判に値すると公平に想定できるかどうかを判断する重要な要素となります。 プレイヤーは最初は慎重に少額を投資するかもしれませんが、その後、相手プレイヤーの信頼性についてより詳しく知るにつれて、徐々に投資額を増やすかもしれません。 これは必ずしもプレイヤー間の高いレベルの信頼と協力につながるとは限りません。

しかし、最初から検証可能な信頼が確立されていれば、プレイヤーはゲームが始まる前にお互いの信頼性に関するデータにアクセスできるようになります。 たとえば、以前のゲームの評価やレビュー、または相手プレイヤーの信頼性を示す他の形式の検証可能なデータ(信頼できる発行者から発行されたデータなどで、プレイヤーが提示する情報に他のプレイヤーが信頼できる「プラスアルファの要素」があることを保証するようなもの)にアクセスできる場合があります。 これにより、前向きな期待が生まれ、プレイヤー間の初期の信頼が高まり、信頼を確立するための学習プロセスの必要性が低減します。 検証参加者はデータが基本的に検証可能であると想定できるため、ユースケースに関係なく、市場力学が変化する中で信頼されるまでの時間が変化します。

たとえば、信頼ゲームのモデルでは、プレイヤーが、相手プレイヤーに以前のゲームでの信頼できる行動履歴があることを示す検証可能なデータにアクセスできる場合、現在のゲームにより多額の資金を投資する可能性が高くなる場合があります。 その結果、プレイヤー間の協力と互恵関係が高まり、両方のプレイヤーの利益が向上することになり、プレイヤー同士が相手を肯定的に捉え、より協力的な行動をとる可能性が高まります。

これはまた、合理的なエージェントが誰かを信頼する理由の複雑化を抑えることもできます。 先ほどの論理に戻り、どのように変更されるかを見てみましょう。

すべてのxとyについて、 T(x, y) は [(R(x, y) ∧ P(x, y))] のときのみ この場合 P(x, y) = xには、yが信頼できると想定または検証する肯定的な理由(検証可能な信頼)があります。

trusted data markets cheqd blog

しかし、時間変数を変更し、検証可能な「プラスアルファの要素」を提供して、市場力学において最初から信頼が保証されていることを参加者が確立できるモデルを形成するにはどうすればよいのでしょうか。

信頼できるデータ市場

このブログの2つの重要な参考文献の中で、アルトマンはプライバシーを「自分へのアクセスの選択的制御」と定義しています¹²。メイソンは、自分に関する個人情報を、期待される商品やサービスと交換する一種の通貨として取引する個人について説明しています¹³。基本的に、私は個人を代理する権限を行使し、自分の個人データにアクセスする情報を選択、制御し、その後行動(たとえば、取引)することができ、そのアクセスを誰と共有するかを決定できるべきだと考えます。 これはデジタルの世界では新しい前例ではなく、何世紀にもわたって哲学者たちによって尊厳、例外主義、価値観の観点から検討されてきたことです¹⁴。

本ブログ以外にも、cheqdでは自己主権型アイデンティティ信頼できるデータ、そしてcheqdの支払いインフラストラクチャに関するブログで、技術的および商業的観点から、自己主権型アイデンティティとCHEQDのインフラストラクチャがこのパラダイムをどのように促進できるかをわかりやすく説明しています。 このブログで詳しく説明するのは、この種のデータとその選択的な制御が市場力学に与える影響です。

cheqdの信頼できるデータ市場では、「保有者」(ユーザー、企業、物体)が選択的な制御権を持ち、データを共有する意思は、利益、情報の種類、プログラミング、文化など、さまざまな要因に左右されます¹⁵。

「信頼できるデータ市場」では、企業は検証可能なデータを保有者に発行し、保有者はそのデータの検証を望む関係者(「検証者」と呼ばれる)と積極的にデータを共有します。 このような動的な形成の背後にある理由は多岐にわたりますが、ここでは「発行者」にとっての商業的利益に焦点を当てます。後続のブログでは、信頼できるデータ市場の力学が、「検証者が発行者に支払う」といった支払いの流れに対応するようなユースケースを検討します。

「シャドウ」データ市場内では、この支払いはユーザーなしですでに形成されており、私たち全員がすでにデータ市場でやり取りしていますが、私たちのデータは選択的な制御なしに取引されています。 このパラダイムは、cheqdと自己主権型アイデンティティにより、プライバシーが保護され、基準に準拠したデータと支払いインフラストラクチャを通して逆転します。 このインフラストラクチャは、検証可能な信頼と支払いの両方のための構造となっており、検証可能な資格情報の形式の中で、検証され信頼された関連データの取引の流れをサポートします。

「発行者」は検証可能なデータを発行します。 「保有者」は、発行者によって100%検証可能なものとして発行された信頼できるこのデータを受け取ります。 次に、「保有者」は、そのデータ(検証可能な資格情報)を「検証者/受信者」に提示します。 「保有者」が選択的制御を維持したまま提示する際、検証者は、検証可能な資格情報(データ)の検証可能性をcheqdのネットワーク経由で「チェック」します。この「チェック」によって、データが発行者によって発行された検証可能データであり、取り消されておらず、適切な基準に準拠しているかどうかを確認できます。 この「チェック」を通じて、プライバシーが保護された支払いが「検証者/受信者」から「発行者」にリリースされます。この市場力学では、どの時点においてもデータの選択的制御が「保有者」から取り除かれず、どの時点においても「保有者」のデータの提示が支払いの壁によって制限されることはありません。 検証者は、発行者の評判によって信頼までの時間が短縮され、発行されたデータが生成時に発行者からのものであるという信頼性が得られるため、受け取った資格情報の信頼性がより高いことを確認できます。 検証者が支払う意思のある価格は、検証可能な信頼が市場力学に与える影響と相関します。 この価格は発行者が設定します。

重要なのは、これによってデータ市場における2つの重大な問題が解決されることです。

信頼を確立するまでの時間

通常、信頼の構築と維持には多大な時間を要しますが、このことにより、市場が動的​​な構造であることがわかります。 検証可能なデータをインポートすることで、市場動向における信頼までの時間が大幅に改善されます。 「検証者」として、保有者に発行されたデータの100%が発行参加者からのものであることを確認できれば、詐欺のリスクを軽減し、新たな信頼の力学を形成できます。 このデータにはすべての市場参加者にとって関連する価値が付与されるため、新しい評判指標や成長を促進する新しい商業モデルが形成される可能性があります。

プライバシーを維持しながらの選択的制御

「保有者」のプライバシーを保護しながらデータを選択的に制御し、新しいデータ市場のパラダイムに有意義に参加できるようにします。 ユーザーはもはや「シャドウ」データ市場に参加することはなく、有意義に参加し、情報の所有権と制御権を保持できるようになります。 これが利益にアクセスするためであろうと、実際に「自分の選択」を示すためであろうと、このデータは価値カテゴリーを形成し、より良い経済的成果を生み出すと私たちは考えています。

結論

cheqdの信頼できるデータ市場は、機関と消費者の参加者の両方の問題に対する新しいソリューションを提供し、プライバシーが保護された取引とやり取りを維持しながら、検証可能な信頼性を備えた新しいデータ・パラダイムを創出します。 ユーザーが自身のデータ世界の中心となり、機関は新たな収益源、頼れる新たな「信頼できる」データ、顧客データを使ったイノベーションを起こす新たな方法を手に入れ、新たなデータ経済にふさわしい新たなパラダイムに参加できるようになります。

詳細

この最初のブログに続いて、cheqdのインフラストラクチャが信頼できるデータ市場の出現にどのように対応するかを詳しく説明し、その後、私たちが検討している具体的なユースケースを紹介します。 最初は信用データに関するものです。

詳しくは、 [email protected]まで直接お問い合わせください。

[1] Gkatzelis, V., Aperjis, C., & Huberman, B. A. (2015). Pricing private data. Electronic Markets, 25(2), 109–123. https://doi.org/10.1007/ s12525–015–0188–8

[2] Arrow, K. (1972). Gifts and exchanges. Philosophy and Public Affairs, I, 343–362, Fukuyama, F. (1995). Trust. New York: Free Press, Putnam, R. (1993). Making democracy work: Civic traditions in modern Italy. Princeton, NJ: Princeton University Press.

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[4] Hawley, Katherine, (2014(, “Trust, Distrust and Commitment”, Noûs, 48(1): 1–20. doi:10.1111/nous.12000

[5] https://policyreview.info/open-abstracts/trust-trustless

[6] https://trustoverip.org/wp-content/uploads/Overcoming-Human-Harm-Challenges-in-Digital-Identity-Ecosystems-V1.0-2022-11-16.pdf pp. 30–32

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[8] Spiekermann, S., & Novotny, A. (2015). A vision for global privacy bridges: Technical and legal measures for international data markets. Computer Law and Security Review, 31(2), 181–200. https://doi.org/ 10.1016/j.clsr.2015.01.009.

[9] Conger, S., Pratt, J. H., & Loch, K. D. (2013). Personal information privacy and emerging technologies. Information Systems Journal, 23(5), 401–417. https://doi.org/10.1111/j.1365-2575.2012.00402.x

[10] Gkatzelis, V., Aperjis, C., & Huberman, B. A. (2015). Pricing private data. Electronic Markets, 25(2), 109–123. https://doi.org/10.1007/ s12525–015–0188–8

[11] Camerer, C. (2003). Behavioral game theory: Experiments in strategic interaction. Princeton, NJ: University Press, Princeton.

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[13] Mason, R.O., Mason, F., Conger, S. & Pratt, J.H. (2005). The connected home: poison or paradise. Proceedings of Academy of Management Annual Meeting, Honolulu, HI, August 5–10

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[15] Hallam, C., & Zanella, G. (2017). Online self-disclosure: The privacy paradox explained as a temporally discounted balance between concerns and rewards. Computers in Human Behavior, 68, 217–227. https://doi.org/10.1016/j.chb.2016.11.033.

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